ロンドンオリンピック観戦記 ③ 2012年8月13日 荒川英敏

   ロンドン便り その18

8月5日:女子マラソンを観戦 (会場:バッキンガム宮殿ロンドンタワー3往復)

     男子テニス決勝戦をテレビ観戦

今日、女子マラソンを観戦して来ました。オリンピックのマラソンは通常オリンピック・スタジアムでのスタートとゴールになりますが、今回のマラソンはスタートとゴールが女王陛下のお住まいのバッキンガム宮殿の正門の直ぐそばでした。 

 コースは最初はトラファルガー広場を通り、テームズ河畔に出て、南下して国会議事堂や各省庁があるウエストミンスターを通り、またバッキンガム宮殿に戻り、そのあと、ロンドンのランドマークでもあるセントポール大聖堂、ギルドホール、ロンドン塔経由のコースを3周して42.195kmを満たす、ロンドンのゴールデンコースでした。結局選手たちが目の前を3度通過したことになったので、楽しめました。

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      1周目を1位でウエストミンスター橋の前を通過する尾崎選手

 スタート時は雨で、結構ひどく降り、そのあと晴れたり、曇ったり、シャワーになったりで頻繁に傘をさしたり、折りたたんだりでした。期待された日本選手の重友、木崎、尾崎共に入賞できずに残念でした!! 

 午後3時過ぎから男子テニスの決勝、イギリスのマレー対スイスのフェデラー戦があるので、急ぎ滞在先にもどりテレビ観戦となりました。ウインブルドン決勝でマレーはフェデラーに敗れているので、今度こそは負かして欲しいと願ってドキドキハラハラで見ていましたが、なんとマレーがあのフェデラーを3-0で負かしたのです。驚きましたね!一か月前のマレーとは別人の様な強さで完勝でした。これまで、メジャー大会での優勝が一度も無かったマレーもこれで、本当の世界のトッププレーヤーの仲間入りが果たせました。

8月6日:なでしこ対フランス戦をテレビ観戦

 なでしこジャパンがまたやりましたね!最後の5分間、フランスの猛攻を良くぞ耐えに耐え勝利を勝ち取り、決勝進出を果たしのは見事ですね。この後の試合でアメリカが激戦の末カナダに勝ったので決勝戦は、先のワールドカップと同じアメリカとの戦いですね。しかも、サッカーの聖地ウエンブレー・スタジアムでの試合となり、身震いする思いです。

 なでしこジャパンの決勝進出を願って、決勝戦のチケットを入手していたので、9日に日の丸扇子を持って応援に出かけます。なでしこジャパンのGold Medalを取る瞬間と表彰式でのメダルの授与、君が代の斉唱と国旗掲揚を生で観れることを信じて、しっかり応援してきます。

8月9日:女子レスリング(会場:ロンドン エクセル)

     なでしこ対アメリカ決勝戦を観戦(会場:ロンドン ウエンブレー・スタジアム)

 今日の13:00から始まった女子レスリングを観戦して来ました。会場はエクセルと呼ばれる東京ビックサイトの様な多目的施設でした。55kg級の吉田選手の3つの戦いと、72kg級の浜口選手の初戦を観戦しました。浜口選手は初戦敗退となりましたが、後で判ったのですが、吉田選手はその後も勝ち進み金メダルを獲得しましたね。五輪3連覇とはすごいことですね。

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   三回戦を勝利した吉田選手、この後、快進撃で金メダルを獲得

 この後、なでしこ対アメリカ決勝戦を観戦の為、エクセルからウエンブレースタジアムへ地下鉄で移動し45分かかりました。ちなみに観戦チケットにロンドン市内の地下鉄、バス、鉄道の一日乗車券が付いていたので助かりました。

 さて、決勝戦の座席は相撲で言う正面に向かって右側角の1階の16列目です。コーナーキックが良くよく見える席でした。しかし、なでしこによるコーナーキックの機会はありませんでした。

 結果は・・・なでしこジャパン残念でしたね!!私はなでしこの実力はアメリカと互角だと思いました。なでしこが銀メダルになりましたが、金と同格の銀と思っています。ロンドン五輪での日本女子サッカーなでしこの銀メダル獲得も歴史的な快挙です。本当に良く戦いましたね。 

 一週間ほど前に決勝戦のチケットを手に入れた時、なでしこジャパンがきっと勝ち上がってくれるとの気持ちが一杯でした。こうしてロンドン時間の今日の夜10:00頃ですが、銀メダル獲得と言う偉業の瞬間に立ち会えたのは本当に嬉しいことです。なでしこに感動ありがとう、と心から感謝したいです。
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           ゴールネットとコーナーの旗と大観衆
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          試合前に両国の国家斉唱
ウエンブレースタジアムは収容人員90,000人の巨大スタジアムで、協会の発表では来場者は80,230人で、日本人の応援によるNippon コールも相当なものでしたが、USコールにかき消される感じで、コール負けしたかもしれません。しかし、80,000人の大観衆が押し寄せた事は、オリンピックスタジアムの80,000人と同じ数で、いかに女子サッカーへの関心がオリンピック期間中に急速に高まったかを物語っています。試合の後、80,000人の大観衆がどの様に退出し、地下鉄やバスで帰宅するか興味深く見ていましたが、スタジアムからの退場もスムースで、スタジアムから地下鉄駅までも警察官や騎馬警察隊の巧みな誘導で極めてスムースに駅に到着し、2分毎に出発する電車でなに事もなく、滞在先に帰り着くことができました。実は8万人の大柄な人達の大移動に押しつぶされるのではとないかと心配していましたが杞憂に終わりました。
8月11日:日本男子サッカー3位決定戦で韓国に敗退、銅メダルを逸す!

      日本女子バレー3位決定戦で韓国を破り、銅メダルを獲得!

 ロンドン五輪もいよいよ大詰めとなりましたね。昨日、サッカー日本男子が宿敵韓国に敗退、銅メダルを逸して、シュンとしていましたが、今日バレーボール日本女子が韓国を3-0で負かしての銅メダル獲得!嬉しかったです。きっと日本も大フィーバーだったことでしょうね。今回は日本は女子サッカーが銀メダル、女子バレーが銅メダル、女子卓球団体が銀メダル、バトミントン女子団体が銀メダル、アーチュリー女子団体が銅と女子団体の躍進が目覚しかったですね。これから女子の益々の活躍を期待したいですね。 

 男子はこれまでメダルの常連だった柔道、水泳、体操が期待はずれでしたが、2016年のリオデジャネイロ・オリンピックを目指して頑張って欲しいですね。
8月12日:ロンドンオリンピック閉会式はテレビで観戦

 閉会式は夜9:00からスタートし、3時間の長丁場でした。開会式同様にイギリスの演出力の凄さ、様々な仕掛けや特にビートルズのジョン・レノンの顔のイメージがスタジアムの真ん中のイギリス国旗を形どった中心部に出現し、そして消滅する様は圧巻でした。また、ミュージシャンの演奏や音楽に合わせて、激しくもまた緩やかに点滅するおびただしい数の照明の調光技術にも目を見張りました。そして、時間通りの午前0時丁度に聖火が静かに消えていった演出も見事でした。

 細かいことを言いだしたらきりがありませんが・・・オリンピックを開催し、実行し、終了させたイギリス人魂とガッツに敬服しているのは私だけでしょうか。(了)

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