雪のアルペンルート 2012年5月20日    福島 巖

  昨年は東日本の大災害の影響で旅行は控えましたが今年、連休が終わったタイミングで「立山・室堂にある雪の大谷ウォーク」に行くことを決めた。立山周辺は私にとってはホームグラウンドみたいな場所でほとんどのことは経験済みであるが仲間や先輩たちの話題に触発されて妻が是非連れていってくれと前から要望していた。特に春先、バス路が開通した直後20m以上の雪の壁に囲まれたバス道路を歩く「大谷ウォーク」が夢であった。

今回思い切って決行、やはり全体をコンパクトにまとめたツアーに参加することが安価で効率よいと考えてJTBの企画に乗った。2泊3日の列車とバスの旅で黒部のトロッコと上高地まで含む旅で面白かった。

  早朝の新幹線で長岡まで、長岡から大型バスに乗り替えて約40人ほどの団体で出発し、田植えの始まった越後平野を富山県に向かって走る。今年は大雪で春が遅れて梅、桜、桃などが一緒に開花したようだががそれも終わり今はタニウツギの赤い花が桜が咲いていて桜のように野山を飾っていた。

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(北陸など日本海側の花で私にはなじみが薄かった)

トンネルをいくつも抜けて黒部市へ到着、県道に下りて宇奈月に行きトロッコ電車に乗って黒部渓谷を訪問した。この時期はまだ残雪が多く猫又駅までしか開通していなかった。ここは昭和36年3月春山合宿のためトロッコの線路に沿って欅平駅まで歩行用のトンネルを往復した懐かしい思い出の場所でもあった。

  宿舎は砺波の山頂に立つ高層ホテルであった。なぜここがアルペンルートの起点になっているのか理解できなかったが富山に来て屋敷林で有名なここに滞在できる喜びを味わった。夕方と翌朝周辺を散歩してこの地域の素晴らしさを実感した。

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2日目はケーブルで美女平まで登りバスで弥陀ケ原を眺めながら室堂へ。念願の「雪の大谷ウォーク」を経験する。生憎の天候だったが時々雲が切れて立山や劔岳の山頂を見ることができた。この日は大町の温泉郷のホテルが宿泊地で昨日に続いて温泉をたっぷり浸かることができた。

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3日目は上高地を訪れて春を楽しむ計画であったがあいにくの天候で先が思いやられた。昼頃上高地に着いたが、この頃に全線が通過したようで強い雨が降っていてやむなく小屋で雨宿り。そのうちに小降りとなったのでカッパ橋から田代橋やビジターセンターなど梓川に沿って小雨の上高地を楽しんだ。帰り際になってやっと大量の雪が残る焼岳や前穂の稜線を見ることができた。

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3時半のバスで松本に行き19時過ぎの特急電車で帰る。今回のバスツアーはガイドさんが付いて各地域の説明があったが普段は聞くことのない話がたくさん出てきて面白かった。 

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