パワー半導体とは 2004/11/06

    半導体というとコンピューターやTVの記憶・演算素子とした小さな部品が常識だったが最近パワー半導体の用語が目につくようになってきた。これは記憶媒体でなく力を制御する部品として使われだされたもの。

パワー半導体の活用事例としては電気の

(1)  インバーター制御(直流→交流)

(2)  コンバーター制御(交流→直流)

(3)  周波数変換

(4)  直流の電圧変換(レギュレーター)

の四つがある。
かつては扇風機など電気機器のモーターの回転数の制御にはスイッチのオンーオフ(スイッチング)が行われてきた。今のものはほとんどが周波数を変換するインバーター制御に変わっている。しかし周波数の変換原理はスイッチングで行われていてこれに用いられるのがパワー半導体である。
従来型記憶素子は頭脳神経、パワー半導体は筋肉と考えれば良い。これに使れる半導体はシリコン(Si)製だったが新材料が出てきた。炭化ケイ素(SiC)はSiより10倍の高い電圧に耐える。そうするとインバーターの厚みを10分の1に薄くでき消費電力も少なくて済む。LEDで有名になった窒化ガリウム(GaN)やダイヤモンド(C)などの新素材の研究も進んでいる。LEDでノーベル賞を受賞した中村さんの現在の研究テーマはこれに絞っているようです。

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