ロンドンの家庭ゴミ事情 26 July 2011 荒川英敏

ロンドンの滞在先での家庭ゴミに関して、小生なりの視点からご報告します。ご存知の様にロンドンは人口700万人を超えるヨーロッパ最大の都市で毎日の家庭ゴミも半端な量ではないと思います。
ちなみに小生はロンドンのイーリング区(
Ealing Borough)に滞在しています。
この区はロンドンの西に位置し人口は約
30万人、一日のゴミの排出量は約320トンで区内にある3ヶ所のゴミリサイクルセンターで35%Reuse又はRecycleされ残りは指定場所に埋められています。
家庭ごみの30%Garden Wasteと呼ばれるゴミで芝の刈草、花、雑草、木の枝、落葉等の庭から出るゴミです。
次に多いのが
Food Wasteと呼ばれる食品や食べかすで24%を占め、Garden Wasteと併
せるとなんと半分以上がバイオ関係のゴミとなります。
Garden Wasteが多いと思われるでしょうが、英国の家の84.3%は庭を保有しており、
芝生は76.2%、花壇は75%、果実樹(りんご、西洋なしが多い)等は30.4%、菜園は
28.8%、芝刈り機は70.9% 保有(出所:General Household Survey 1986)している事か
らうなずけます。

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ゴミ収集日の前の晩に5種類に分別でして家の前に出して置く

5種類の分別 (バックやコンテナは最初の1個のみ区より無償支給、2個以上は有料) 
 ①
Garden Waste:芝の刈り草、花、雑草、小枝、落葉等専用のピンクバック 
 ②
Plastic Waste:プラスチック類専用の白バック 
 ③
Food Waste:食品のくずや食べかす等専用の緑の蓋付コンテナ 
 ④
Recycling:印刷物、アルミ、びん、缶、金属等リサイクル専用の緑のコンテナ
 ⑤Black Bag:上記以外のその他のゴミを入れる黒のバック

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Garden Wasteの例 eng5.JPG

eng6.JPG Food Wasteの蓋付きコンテナ、蓋を閉めてハンドルを前に倒すとロックされ蓋が開かなくなる。これは野生のキツネ対策で夜中や早朝に食べかす等をあさるのを防いでいます。
小生の滞在先の庭にも時折、キツネがやってきます。野性なので絶対に餌を与えない事、脅さない事、もし死骸を見つけたら区の担当部署に連絡する事がルールとなっています。

 eng8.JPG朝一番に⑤の黒のバックを収集します。

eng9.JPG次に①Garden Wasteと②Plastic Wasteが収集されます。
収集車の左が
Garden Waste,右がPlastic Wasteの投入口です。

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最後に③Food Wasteと④リサイクル専用の緑のコンテナが収集されます。
作業員が細かく分けられた分別口に手早く投入します。
Food Wasteは最後部のコンテナに投入されます。

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Black Bagの収集車

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Garden Wasteと②Plastic Wasteの収集車

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Food Wasteと④Recyclingの収集車、
毎週一回の収集日に3種類の大型収集車が来ます。

                      

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