森林文化都市サミット

飯能市にて20111113日(日)開催
(午前の部)
全国で森林文化都市宣言している沼田市、鶴岡市、飯能市の3市の市長による、はじめてのサミットが開催されました。それぞれの市の宣言したいきさつや、取り組み状況、これからの抱負などが話題になりました。コーデネーターは駿河台大学の原教授でした。
沼田市は日本ロマンチック街道の中核都市として、広域の森林に恵まれています。森林のない東京都新宿区、港区などと積極的に交流していること、東大の理系と提携して、森林問題を考えていること、尾瀬高校でユニークな活動をしていること、また最近は群馬県木材センターが機能し始めたとの報告もありました。
この件につきましては原先生から高く評価している旨お話されました。

鶴岡市は日本海と庄内平野に加えて、平成の大合併による広域な森林を抱えています。人工林の荒廃だけでなく、ナラ枯れ、海岸林のマツ枯れも深刻だそうです。そのなかで健闘している農林家として、加藤周一さんを紹介し、分科会パネリストとして帯同されました。ただ公共建物への地元材の活用には、木材は数年寝かせることから、行政の単年度予算が大きな障害だと訴えていました。飯能市は沢辺市長が西川材の話とこれからの林業についての期待を表明されました。ほかの2市からかなり刺激を受けたようです。

共同宣言では、日本は本来森林文化国家である。この活動を全国に拡大してゆきたいとして、これからも3市の連携を深めてゆくことを確認しました。 (午後の部)
二つの分科会がありました。私は「森林教育分科会」に参加しました。
こちらのコーデネーターは駿河台大学の岡部先生でした。

駿河台大学の原先生から、大学の取り組みとして森林文化講座の詳細な紹介がありました。」 飯能市では鯉沼教育長から、小学校にはそれぞれ学校林があり、早くから森林に親しむ経験をさせていることが報告されました。また市内にある聖望学園、自由の森学園、それに東久留米市にある自由学園がともに飯能で学校林を持ち、植林や草刈、間伐などの活発な林業実習を行っていました。

沼田市ではなんといっても尾瀬高校です。全国から生徒を集めています。周辺には尾瀬国立公園など、自然林が多く、本格的な環境教育が行われていました。

鶴岡市からはつるおか森の保育研究会から、幼児たちの森林体験を推進している話がありました。
確かに森林文化の継承には、次世代の意識を高める教育が極めて重要です。その動きがここであらためて確認されたことは、大きな収穫でした。(以上 吉澤有介記)
                                                                                                           
  
私は石田西川広域森林組合長がコーディネータの「山を守る次世代分科会」の方に出席しました。  パネリストは25~52才の鶴岡の林業家兼農業家で話題の加藤周一さんを含めて7名で、時間も1時間半と短かった為、消化不良の感がありました。

  
参加者の中からの質問で、田島公子越生(埼玉県おごせ)町長から一昨日岩手県に視察に行った折り、ストーブ用ペレットのコストが高いことや間伐材の搬出コストが高いので、その解決方法がないか?との質問がありました。
 
また、NPO活動をしている一女性からはペレットストーブの煙の問題がある為に都市部家庭では使いにくいのでどうしたら良いのか?との質問もありました。

 
私の方から、田島町長の質問に答える形で木寄せシステムの概略をお話し、14.15.17の3日間、聖望の森で実証実験を行うので時間が取れる方はぜひお立会い頂ける様とのPRをしておきました。(以上 阿部英二郎記)

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