南相馬市の奇跡の一本松 2015年01月16日篠崎正利

東北大震災の津波の被害を受けて生き残っている一本の松を生き返らそうと竹炭にお願いするトライアルを計画しました。
1.日時  平成27年1月14日(水)14:00~15:00
2.場所  福島県南相馬市鹿島区役所および右田浜の一本松
3.面会
・区役所 鹿嶋区役所長大谷嘉洋氏、産業建設課商工観光係:佐伯雄一氏 遠藤みどりさん
・一本松を守る会 会長五賀和雄氏
4.訪問 小田島昭雄、篠崎正利
5.現場確認と施工要領の説明
(1)区役所で面会
会議室で「守る会会長」と行政を交えて事情をお聴きした。
写真を見せて戴き、大体の事情を理解した上で現場に案内して貰った。
車のトランクに積んであった20ℓ×10袋の竹炭は市に無償提供し、区役所の倉庫に保管した。
(2)現場での説明
全員が鹿島区右田浜の一本松に集結し現物を見て悲観的になった。昨年5月の写真では緑が沢山あり10月ころはまだ緑の葉が多かったというが今は全く生気がなかった。
籾殻燻炭埋設箇所を確認した。松の根を観察しようとしたが、移植鏝では掘り当てることができなかった。
カッターナイフを借用して根の皮を剥いだが、その部分は枯れているようだった。
竹炭の施工は根元から半径5mの円の内側に竹炭を処方すること。最初に上の表土(実際は砂)を取り除いて竹炭を撒き、その上に山土を被せて散水すること。
最後の力を出してもらえるよう概略施工について説明した。帰宅後作成した一本松の処方箋の正式なもの。shohosen.pdf
参考にするため現場の表土を2カ所、根元30cm、2m程度の位置から採取し袋に入れて持ち帰り分析する。
(3)現場の状況
周囲の状況を観察すると海岸に6m余の防潮堤を建設中であるが、そのために大雨が海に流れず、一本松の近辺が水溜りになるので、海水の塩気を完全に抜き去ることが難しい。
津波が襲来した時の写真が撮影されていたが、25m程度の松林の上に波しぶきが見えているので、しぶきは50m位の高さになったものと考えられる。
海岸近くの葦原は太陽光発電所として活用する計画だというがこれは良いアイディアだ。

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南相馬の一本松

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天頂の一部を除いて葉の部分は茶褐色になっている

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根の部分には既に薬剤など挽回策の跡が見られるが

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お世話になった方々

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