現在の位置 : ホーム  >  K-BETSたより   >  メルマガ:蔵前バイオ通信  >  蔵前バイオ通信 第51号 2018年6月15日

K-BETSたより

K-BETSたより

2018/6/20 水曜日

蔵前バイオ通信 第51号 2018年6月15日

カテゴリー: メルマガ:蔵前バイオ通信   by k-bets 編集長 @ 20:41:31

*******************目次 ***************************

  1. 活動トピックス
  2. 技術情報検討会(吉川)
  3. 事業化推進検討会(岸本)
  4. アルジェ研究会(廣谷)
  5. 熱エネルギー研究会(進藤)
  6. 林業システム研究会(篠崎)
  7. Kシステム開発プロジェクト(米谷)
  8. 竹林プロジェクト(篠崎)
  9. バイオチクプロジェクト(渡辺)
  10.    ホームページによる情報発信
  11.   世界のバイオマス

1.活動トピックス

l  5月22日に年一回の総会をキャンパスイノベーションセンター8階 「産学連携談話室」にて開催、第1号議案:2017年度事業報告書承認の件、第2号議案:2017年度会計決算承認の件、第3号議案:定款変更の件の3件の議案の審議と議決が無事行われました。次に2018年度の体制、事業計画、予算、その他の説明と意見交換を行いました。2018年度の活動が本格的に始動しました。

l  総会、例会時に勉強会を開催しました。

①      522日総会時勉強会:Kシステムプロジェクト状況報告(米谷他)

5月15日~17日に行われた山梨県の林業業者の協力を得て行われた新Kシステムの試用状況の報告が、画像、動画を使用して行われました。使用は林業業者から高い評価を得ることができ、今後の期待が膨らみました。

②      65日 「福州市電動バイク事情 その光と影」講師 宮地利彦」

台湾の対岸にあたる福建省にある743万人の都市を取材。中国が進めている一帯一路の海の起点の港町です。かつてはガソリンエンジンの排ガスによる大気汚染、交通事故が問題化。対して、中国は国家政策として電動バイクを都市部に導入。免許不要、2人乗りOK、充電ポイント無数などで、市内を走る多数のバイクはすべて、電動バイクです。走行時CO2排出ゼロ、静かな走行が特徴であるが、ひったくり犯罪に使われる例もあります。

 l.  蔵前工業会バイオマスセミナー開催  (講演会企画委員会 進藤)

恒例の「蔵前工業会バイオマスセミナー」を7月25日(水)17時から、東工大蔵前会館(目黒区大岡山)にて開催します。
テーマは「ここまできた、バイオマス利用の最新技術」として、大政謙次東大名誉教授による「陸域生態系機能のリモートセンシングー細胞~地球環境」および住友林業(株)中嶋一郎筑波研究所長による「環境木化都市の実現に向けて」を講演して頂き、その後、交流会を予定しています。多数の皆様の参加をお待ちしています。
詳細は  http://www.kuramae-bioenergy.jp/k_info_b/?p=979 を開いて、蔵前工業会2018年度バイオマスセミナーのおしらせ 7月25日開催の下の2018.07.25 バイオマスセミナーのお知らせR (1) をクリックしてください。

 2.技術情報検討会(吉川)

日本の森林の約4割を占める人工林は、杉と檜が多く、ほゞ7割に達します。そこで、5月の技術情報検討会では、4月に間伐材の集材作業のお手伝いをした飯能の森の番人の方達との会話をベースに、杉と檜の違いについて、葉の形状、木肌、木口(切断面)、立ち姿、その他の観点から纏めてみました。新しい知見もあり、森林を見る目がまた少し変わってくると思います。その他、国内の最近のスターリングエンジン発電の調査報告や世界の小型原発の開発状況等について意見の交換をしています。

3.事業化推進検討会(岸本)

  1. 横浜市のNPO法人となったK-BETSとして横浜市の環境問題にどう関わっていくべきか議論してきたが具体的な方向について検討を深めるため、実績を持つ横浜市のNPO法人「よこはま里山研究所 NORA」の松村理事長を訪問してご意見を伺った。直ちに協力できるテーマは見つからなかったが、今後もお互いの活動内容を交換していくことになった。
  2. 10周年記念誌の編集は、福島巌理事が中心となって推進することが確認された。今年夏ごろまでに完成を目指すこととした。
  3. 竹炭PRの件、HPのバナー広告欄が一つ空いているのでこれを利用して竹炭をPRしてはどうか、という提案があり、篠崎理事が原稿作成を行い実行することになった。

4.アルジェ研究会 都市ゴミは飛行機を飛ばす(廣谷)

2020年には日本は飛行機を飛ばす為にはバイオジェット燃料58万kl必要であり、それは御存知の通りである。日本は太陽光藻池システムで用意しているが、それでは不十分である。(株)ユーグレナは125kl油を用意しているが現在は車のディーゼルであり、上手く行くならバイオジェット燃料も考える様である。IHI&ネオ・モルガンはタイに池を用意してボツリオコッカス培養を計画しているが推定数10kl程度と見ている。(株)デンソーはシュードクリシスティス培養で、油6kl取れると発表している。東工大生命理工学の太田啓之教授の遺伝子組み換えナンノクロロプシスはマツダ(株)と連携して計画しているが公表されていない。 総合すると日本が製造できるのは数百klであり、少なくとも数万kl 生産でなければ世界では話にならない。

都市ゴミは日本は6.000万トン発生しており、それはボイラーで燃焼し発電に使っているものかと思われる。発電も大切であるがバイオジェット燃料は更に大切である。東京は600万トン以上利用活用出来るはず。米国では高収率でFT合成している。日本でも米国の様に収率は20%と仮定するとする。東京でバイオジェット燃料は120万klとなり、なぜそれをやる企業出て来ないのが不思議な気がする。

5.熱エネルギー研究会(進藤)

経産省は、一定規模の電力小売りの企業に対し、2030年度に供給電力の44%を炭酸ガス排出ゼロとする義務付けを今年5月に発表しました。これは2030年度の電源構成目標における再エネと原子力を合わせた電源比率に相当します。再エネには大型水力、太陽光、風力、バイオマス発電等が含まれます。一方、44%は原子力30基程度の再稼働を前提としていますが、これまで再稼働したのは8基しかなく、再稼働が目標通りに進むかは不透明です。そこで、今後、再エネの増強が高まると予想され、安定電力としてのバイオマス発電にも期待が進むと思われます。 

6.林業システム研究会(篠崎)

(1)第135回研究会を開催しました。出席者4人で活発な議論が出ました。

(2)Kシステムのトライ状況は先日の例会でビデオ上映されましたので省略しました。

(3)竹林関係はバナー広告、学会報告用原稿、ポーラス竹炭という用語新設などに関して検討を行いました。 

7.Kシステム開発プロジェクト(米谷)

5月に、山梨の40度を超える100mの急斜面で、皆伐されて折り重なった樹齢60年を超える木々を枝葉を付けたまま全木で引き上げる作業に新Kシステムを試用しました。作業者の方々に1時間ほどKシステムの説明をしただけで、1時間でチェーンの設置が終了し集材作業を開始。直接チェーンに木を架けて引き上げた。岩や切り株が多い場所では木が引っかかる事がありましたが、元口にキャップを被せたらほとんど順調に牽引出来ました。
3日間の集材作業でしたが、試用いただいた林業業者から「スイングヤーダーに比べて、こんな小型の装置で牽引力がこんなにあるとは思わなかった。チェーンの設置や撤収が簡単だった。チェーンの分離・連結も簡単でワイヤーより良い」などのコメントをいただいた。
幾つかの改善点の指摘もあったので、実用化に向けて次のステップへ進めて行きます。 

8.竹林プロジェクト(篠崎)

(1)生態工学会年次大会用原稿を作成しました。6月23日(土)に発表予定です。

(2)竹炭シンポジウムin静岡の反省に基づいて吸水・放水実験を追試し、竹炭の性質が製造方法によって大きく異なるという確証を得たので、従来の「竹炭」という表現を新規性のある「ポーラス竹炭」と改称することにしました。

(3)ポーラス竹炭の製造温度を精度良く測定した結果、従来よりも高い800℃以上であることが確認されました。従来の方法である窯焼きでは600℃~700℃程度ですので、製造温度の高低が吸水性という物理的性質の差に現れると解釈しました。

(4)SEM観察によるとポーラス竹炭の方は竹炭よりも細孔が大きく、しかも多いことが確認されましたので、上述の解釈は妥当だと考えられます。 

.バイオチクプロジェクト(渡辺)

EUでは、プラスチックの使い捨て容器、包装プラの使用禁止の動きが加速しています。これらの対策として、生分解性プラスチックの品質改良の研究が活発化しました。
ナノセルロースの添加など、各社の開発が競争となっています。新材料の成形技術の改良も進行中で、バイオチクプロ支援先企業では、IOT・AI金型の製造技術の進化が進んでいます。

これらの技術開発を応用した、高付加価値の新商品の企画と開発が、今後の重要な課題となってきています。よろしく、ご支援をお願いいたします。 

10.ホームページによる情報発信

主に法人会員吉澤有介が要約した一般図書。および会員の研究ノートです。

11.世界のバイオマス情報トピックス

特別顧問 佐野 勇 による世界のバイオマスから抜粋したトピックスです。

①      藻の利用の市場、研究が活発化 最新の市場調査によると藻を原料とした、燃料を除く化学製品の2018年の推定世界市場規模は約40億ドルで、5年後には約52億ドルになる。藻ベースの肥料の研究も進んでいる。アメリカのエネルギー省高等研究計画局が、バイオ燃料の生産分野でも世界のトップとなることを目指して、海藻ベースバイオ燃料の生成技術の改善を目指すコロラド州立大学 (CSU) の研究プログラムに2,200万ドルを超える助成を決めた。

②      木材の利用の研究が進んでいる EU各国企業とリンツ大学の協力で、従来は廃棄していた木材残渣からイソブテン誘導のガソリンとジェット燃料を作る技術の開発プロジェクトが、3年の計画で発足した。一方、中国科学院大連化学物理研究所で、セルロースエタノールの製造効率を大幅に改善する触媒を開発した。

③      木質燃料の利用には環境への配慮が必要 ヨーロッパのエネルギー源としての木質ペレットの利用が活発で、アメリカからの輸出が増えているが、これに伴うペレットの供給不足、CO2の受け皿である森の役割と生態系への影響にも配慮した原料植物を含む対策が必要である。