宮地利彦のモンゴル紀行(1) 草原の生活 2016年6月

11月の例会で発表された宮地利彦のモンゴル紀行を数回に分けて掲載します。

モンゴルの中部から北部には大草原が広がる・・草原はだれのものか?
草原には所有権がない、誰でも使える・・・皆が草原のルールを守らなくてはならない。
農耕で掘り返すのはもってのほか・・砂漠化させてはならない。 大都市や農耕地の跡は砂漠など不毛の土地に変化するのは歴史の流れである。
ゲルが点在する草原 ゲルの内部
mong01使用する燃料は
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畜糞は4千Kcal/kg・・高級再生可能燃料製造に化石燃料は不要、草は刈り取っても燃料にし難い。糞は草原に豊富にあるので集めれば良い。馬・牛・羊・山羊など・・草原は燃料資源に溢れている。太陽エネルギーは草に変化し動物を育て余った余剰品は糞となってエネルギー源になる。

ゲル内の必需家電製品
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太陽電池用蓄電池(12v)とTV・・自動車のバッテリーや照明にも使う。照明用LEDは三人の日本人がLEDを発明したことでノーベル賞を授与されたが、世界で一番恩恵を受けた国としてモンゴルの教育大臣が名古屋大学を訪問され感謝の意を表した。遊牧民の子どもが夜中に勉強できるようになった。

草原、それは子供たちの遊び場

mong04 スケールのでかい遊び場であり生きるための様々な学習の場でもある。子どもたちの教育はどうなっているかが関心の的だったがどうやら適齢期になると大都市の寄宿舎に集められてどこにでもあるような初等教育が行われている。早くから親元を離れる事、都市の幼稚園をでた子との学力差から落ちこぼれ問題とか、悩みは尽きないようだ。

ラクダの体験
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双こぶラクダで乗り易い、30分歩き回って500円の料金だった。良く訓練されていて美人の御嬢さんが御者だった。 草原と砂山の間に井戸がありラクダに水を飲ませた。 草原には地下水が流れていて驚いた。

遊牧に必須の馬
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馬を使えば地形の変化に対応して移動し、ヒツジなどの牧畜を管理するのでかなり高い所まで行ける。バイクでは牧畜の制御は不可能である。モンゴルの馬は小型(日本の仔馬程度)。 10歳前後の子供たちが競馬の練習に励んでいた。
編集 福島 巖

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