半炭化(トレファクション)技術

  バイオマスの燃焼に関して事前にある処理を行いより石炭に近い状態にすること。
木質バイオマスをチップやペレットなどに加工して燃料として使われているが次の問題点を持っている。
(1)バイオマスの燃焼は石炭や灯油に比べて含有エネルギーが劣る。
(2)比重が小さいために輸送費が高くなること。
(3)チップなどの形で大量貯蔵すると自然発火して火災事故を起こすことがある。

火力発電所の燃料の石炭を木質バイオマスの混焼で対処できれば化石燃料資源の消費抑制、炭酸ガス発生抑止も可能になる。資源大国の米国やカナダ、北欧などで注目しているのがこの技術です。

比較的低い温度(300℃前後)で炭化させる技術です。温度が高いと半分以上のエネルギーが無くなってしまうので材料に合わせて設定温度をいかに厳密に管理するかにかかっています。最近では9割の熱量を保存している例があり、この物質の粉砕性や耐水性も向上しているとの報告がある。
北米や北欧のように大量の資源があり貿易によって発電所の混焼に使おうとした場合この技術は生きてくる。日本のように地産地消型の小規模産業では半炭化処理のコストをカバーできない可能性がある。石炭混焼発電以外の新しい展開が期待できる側面もあります。(福島)

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