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バイオマスエネルギーを推進するK-BETSの活動ファイル

K-BETS活動ファイル

2017/11/8 水曜日

バイオジェット燃料 2017.11.1 廣谷 精

カテゴリー: バイオマスの燃料利用,技術者の主張と提言   by k-bets 編集長 @ 11:16:50

EUは、上空を飛ぶ飛行機はバイオジェット燃料10%以上混合したジェット燃料でないと飛ぶこと出来ないと決め,、法律を作った。2020年に執行しようしている。各国は困っているが、各企業は種々工夫して準備している。
日本のジェット燃料は580万klであるか必要なバイオジェット燃料は10%であるから58万klである。それを2020年までに用意する必要がある。実際には東南アジア、北米、南米を飛ぶ飛行機もあるが、そこまで用意する必要はないと思うが、バイオジェット燃料混合ジェット燃料として同じタンクを使用するため、念のため用意する必要がある。日本が2020年までに用意出来るのは太陽光システムの油であり、他の方式で用意した話は聞いていない。
発表している企業は(株)ユーグレナ(藻はユ-グレナ)であり、用意出来るのは125klであると公表している。(株)デンソー(藻はシュードクリシスティス)は天草にパイロットを造って生産量は6kl、価格は600-1000円/l  と公表している(100円/lが目標)。
IHI&ネオ・モルガン研究所は鹿児島市七つ島に1500m2 のパイロット(藻はボツリオコッカス、通称榎本藻)を運転しているが、そこで用意出来るのは3kl程(私が計算したもの)である。仙台市は廃水処理でオーランチキトリウム、ボツリオコッカス活用しているが油を生産する話は聞いていない。全てバイオジェット燃料計画は太陽光システムであり、他の方式で計画している会社は聞かないし報道されていない。2020年迄に用意出来るのは頑張っても200klだと思う。又規模を大きくして10倍としても2000klで、58万klの1/300つまり0.3%にしかならない。つまり太陽光システムで実施するのは量的にもコスト的にも無理があるということです(詳細は別リポートで報告)。
他国は如何しているのだろうか。太陽光で2020年バイオジェット燃料を実施しようと考えている国はないようで、他の方法を考えている様だ。SPK燃料がある。これは米国、EUが実施しているが、木材、廃木材、ゴミを高圧高温でガス化し、触媒を使って油化するもの(FT合成)です。EUが大々的に実施していて、The Bio TFuelは仏が5社、独のUhdeが加わっている。EUは木材が盛んであるので安く出来ると思うが、油は20万kl(2020)が目標である。米国は木材から数万kl生産出来る企業が数社ある。
ゴミを原料とする企業は米国が多く、Folcruam BioEnergy(米)が11.4klを造っている。Solena Fuel Corporation(米)はロンドンの郊外に工場を持っており、ロンドンのゴミを原料として油を12万t造っている。大都市のゴミを処理すれば10万t程度油が出来るようだ。
HEFA燃料と言うのがある。これは廃食油、廃動物油を水素処理したもので、生産はEnl(伊}116万kl、Preem(スエーデン)100万kl、Neste Oil(フィンランド)193万トン、Diamond Green Diesel(米)62万klと、生産量が大きい。Sinopec(中国)は北京中華料理の廃食油を集め再生しているが生産量は分らない。
東京都は廃食油を集めるシステムが出来ていると言われているが、それをジェット燃料に回す事が出来たら良いと思う 。
SIP燃料、ATJ燃料というものがる。共に発酵を伴う発酵槽システムである。SIP燃料は発酵でイソ・パラフィンを造る方式である。Amyris社が研究開発実施したものである。普通イーストはアルコールを造るが遺伝子組み換えを行い油を造るようにしたものであり、Amyrisはそれを使ってブラジル工場実施している。サトウキビの搾り液。を原料にしていると思っている。ATJ燃料はアルコールの中でもブタノール、イソブタノールが主体である。発酵㋨菌はカビであると思う。出来たブタノール、イソブタノールを2分子合成すればオクタノールとなり、ジェット燃料に最適となる。ジェット燃料にブタノール、イソブタノールを直接使うこともあるようである。Gevo Inc(米)、Cobalt Technologies(米)で発酵をやっているようだ。
さて日本は2020年は如何するか。日本は太陽光システムの200klでは、0.03%ではコストはともかく量的にはどうにもならない。外国はバイオジェット燃料を種々用意しているから購入し取りそろえるしかない。
2020年以後如何するか。太陽光藻池システムで数万haの池を造るのも良いが、私はSIP燃料、ATJ燃料の発酵槽が良いと思っている。発酵槽システムは太陽光システムより約100倍生産性が良いという事を考え再検討必要があると思う(詳細別リポート)。
容易に数万klバイオジェット燃料が出来ると確信している。しかし安い原料を工夫する事は必要である。又遺伝子組み換え菌を容易にコントロール出来ると考えている。
木材、ゴミのFT合成は如何だろうか。アルコールで悪い想い出のある企業がある様で、やろうとする企業は出て来ないかも知れない。木材の安いEU、米国も苦戦している感じで木材の高い日本は更に苦労するでしょう。
HEFA燃料は如何だろうか。廃食油の再生であるが、EU㋨国の企業は100万kl又はトンで生産する会社がある。東京では廃食油を集めるシステムが出来ていると聞いているのでそれを単なる燃焼でなく、バイオジェット燃料にするようにしなければいけないと思う。
それは都庁の人の頑張りが必要と思う。  以上