東京のミニパナマ運河見学記2014/10/03 本多 信一

  はじめに

東京のミニパナマ運河公開見学会の記事を読み面白いと思ったので見学した。(公開最終日の8月31日)

主催             東京都江東治水事務所

場所             東京都江東区猿江1丁目扇橋閘門(おうぎばしこうもん)

東京のミニパナマ運河は、江東三角地帯を東西に流れる小名木川(おなぎがわ)隅田川から旧中川へのほぼ中央に位置する扇橋閘門であった。

1.小名木川

JR錦糸町駅より四ッ目通りを東陽町方向へ歩いて10数分で半蔵門線住吉駅があり、さらに5分ほどで小名木川に架かる小名木川橋にでる。橋のたもとには広重の名所江戸百景にある小名木川五本松跡碑がある。

小名木川は、徳川家康の命を受けた代官小名木四郎兵衛(おなぎしろべえ)によって開削された沿海運河で、行徳の塩などの物資を江戸へ輸送するための重要な水路として利用された。近代になり、物資輸送の動脈として多くの船が通航していたが、時代が進むにつれて輸送手段が自動車、鉄道等へ移行したため水上輸送は減少した。現在の小名木川は、事業用船舶やプレジャーボートが通航するとともに、レガッタやカヌーなど水上スポーツを楽しむ方や遊歩道で散歩や釣りを楽しむ方など、憩いの水辺空間として多くの方に利用されているとのことであった。

近所を歩くと小名木川に直交する運河もある。重機のない時代、鋤や鍬で手掘りして、掘削土はモッコで担いで運んだはず。湧水による水中工事もあっただろう。

よく小名木四郎兵衛は完成させたと思う。

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   小名木川橋より隅田川方向中央白い        小名木川橋より旧中川方向
トラス橋後ろが扇橋閘門

 2.扇橋閘門

扇橋閘門の役割は二つある。

①江東三角0メートル地帯の小名木川水位は干潮-1.0mまでポンプアップにより下げている。一方隅田川水位は、干潮水位0mから満潮水位+2.0m(大潮時)迄上がる(落差最大3m)。川の水位を調節する水門の役割

水位差のある河川で船舶を通過させる役割 通過時間は6分で無料。

添付資料1.扇橋閘門2.パナマ運河ご参照下さい。
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扇橋閘門を通るプレジャー 隅田川側からみた扇橋閘門 振りかえつて隅田川方向

ボート                                  川幅を11mに狭めてる  昔は江戸城が見えたはず

  3.江東洪水の恐れある地域の広さ
満潮面以下の地域            124.3            145万人      地下鉄    8路線23
満潮面以下の地域の広さ、人口の多さに驚いた。無論海抜0m地帯のことは知っていたが。
干潮面+
5m以下の面積は254.6㎢で23区の41%にも達する。
地下鉄入口の表示には海抜レベルと“万一の水害発生時はあわてずに公共施設など堅牢な建物の3階以上へ避難してください”とある。江東区のハザードマップによると万一の水害は
200年に一度とある。避難建物は学校など80数か所指定してあるが住人に徹底しているのか、箇所数や容量たりるのか気になる。伊勢湾台風や昨年の11月フィリピンを襲った台風30号(895ヘクトパスカル)のようなスパー台風が来襲したら冠水する可能性は高いと私は思う。200年に一度より頻度は高いと思う。二次災害として地下鉄に浸水すれば都内の全地下鉄及び地下街は冠水することも考えられる。
台風18号はこれ以上発達せず、コースが外れ、被害最少であることを願っています。
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地下鉄半蔵門線出入口  この出入口は海抜-0.3mの表示と“万一の水害発生時はあわてずに公共施設など堅牢な建物の3階以上へ避難してください“の指示
以上

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