FITのバイオマス発電に対する意見  2012年7月27日 福島 巖

再生可能エネルギー電力の固定価格買取り制度が計画通り2012年7月から実施された。
太陽光発電は空き地を活用してメガソーラーを設置するなど利益獲得のため激しい参入競争が展開されている。

当会が注目する間伐材などをを使った木質バイオマス系発電所の建設については福島県に5,000kwの1ケ所が立ち上がったとの情報がある。これをモデルと錯覚してか地方の町村ではこれを目指す動きもあるようだがバイオマス資源の安定供給という側面からはとてつもなく大規模なものである。資源の長距離輸送の少ない地産地消の観点からは適正規模は2~3百kw位ではないかと見ている。原発のような百万kwクラスの発電所と比較するとアリのような存在だが熱利用を生かして高効率のエネルギー回収を心掛けないとバイオマス資源はその持っている特長を生かせない。石炭混焼などで大量に燃焼してしまうと資材としての建築材やパルプ材などの利用に問題が出ると心配されている人が多いと聞く。しばらくは日本社会の動きに注目していきたい。

FITが実施される前、政府が原案に対して公開の意見(パブリックコメント)を求めた。それに対してK-BETSの数人の方が意見を提出した。それらは我々の意向を伝えているものと解釈している。FITに対するK-BETS会員の意見書:public_comment-for-fit.pdf

                                

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