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2010/4/19 月曜日

高山不動を訪ねる 2010年3月3日  吉澤有介

カテゴリー: 紀行文   by editor5 @ 13:49:01

西武線の小さな山旅シリーズ(1)

梅の香りに誘われて、早春の高山不動にお参りしてきました。
西武秩父線の西吾野からのおなじみのコースですKさんの吾笑楽を過ぎてすぐの線路端に10頭ほどの子連れのサルの群れが遊んでいました。
早速のお出迎えです。北川の橋を渡り標識にそって尾根に入ると、岩まじりのしっとりとした快い山道が続きます。
大体が黒々として眠ったようなスギの人工林ですが、ところどころにコナラやミズナラの広葉樹が混じって、明るい陽がさしています。
もうすぐ新緑の季節がやってきますが、今はまだすっかり葉を落としたままじっと春を待っているのです。

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 やがて萩の平の茶屋に着きましたが、人影は全くありません。
そのまま進んで高山不動に着きました3年ほど前にK-BETSの皆さんをご案内しましたし、その後も毎年数回は訪れているのですが、今年は出遅れたのでこれが初詣でになりました。隠れた名刹で、創建は白雉5年といいますから7世紀の大化の改新の直後ということになります。
ただ現在のお堂は江戸時代末期の火災のあとの再建だそうですが、当時の名工の作とあって内部の木組みは豪快そのものです。
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 だれもいない境内を一回りして、その上のグリーンラインを越え、広葉樹の続く心地良い小ピークの丸山に出ました。
ここまで来るとだいたい標高700mになります。
陽だまりを期待した予報が外れて、雲は厚く空気はひんやりとしてここはまだ真冬の姿でした。この日は所用で朝のスタートが遅かったので、もう14時をまわっています。
ここからはあと15分ほどで奥の院の関八州見晴台になるのですが、薄墨色の眺望も変わらないので、ムリせずにここから引き返すことにしました。
帰りのコースは静かな尾根道を戻って、密植されたまま放置されたスギ林に続くパノラマコースを下ります。始めはやや急坂ですが、やがて開けた林道に出ました。

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 ちいさなベンチが置いてあり、絶好の休み場になっています。
ここの山主のKさんが自前で開削した作業道なのです。広い谷合いをうまく利用した3m幅のゆったりした道で、パノラマコースの名のとおりその眺めはすばらしく、正面はるかに子の権現の峰々が望めました。
周辺はスギを伐採してからかなりたっているので、さまざまな若木が競い合い広葉樹に戻りかけている様子が良くわかりますし、ここばかりはヤマガラなどの小鳥たちの囀りもにぎやかです。昨年の秋に来た時には、ここでかわいいリスに出会いました。
山主さんの植えた栗の木がお目当てだったのでしょう。
ここは今も作業道として使われていますが、山主さんが遊歩道として一般の登山者に開放しています。
普通のガイドブックには載っていませんが、行きどまりのベンチまでのコースなら四季折々に楽しめて、これこそ高齢者向けの理想的な自然歩道といってよいでしょう。
もし奥武蔵の遊歩道百選というものがあれば、真っ先に推薦したいところです。

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 足取りも軽く下りきると北川の流れに出て、そこがKさんのお休み処で、数年来K-BETSの皆さんももうすっかりお馴染みの茶店です。
いつもはご夫妻で出迎えて下さるのですが、この日はお二人ともお出かけのようでした。またあらためてお訪ねすることにしましょう。あたりには満開の梅の香りが漂っています。まさに日本の里山の原景を見る思いがしました。 
穏やかな早春の山歩きでしたが、この日はとうとう一人の登山者にも出会いませんでした。

              

  


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