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K-BETSのニュース&トピックス

2010/4/19 月曜日

日和田山(ひわださん)305m 2010.4.14  吉澤有介

カテゴリー: 紀行文   by editor5 @ 21:48:13

西武線の小さな山旅シリーズ(2)

今年の気象の異常さはただ事ではないようです。しかしその中でも木々は着
実に芽吹いてきました。
僅かの晴れ間を捉えて、高麗の日和田山を歩いてきたのでその様子をお知ら
せしましょう。ここは外武蔵丘陵の最南端にあたり、日高市のシンボルとし
て多くの人たちに親しまれている小さな山です。

西武秩父線で飯能から二つ目の駅の高麗(こま)は、古代の帰化人が開いた
とされる高麗郷の玄関口で、巾着田の彼岸花が有名ですから、皆さんも良く
ご存じのことでしょう。
その高麗駅のホームから北の正面にある小高い山が日和田山です。

hiwada1_edited.JPGしかしここは小さい山とはいいながら、実
はこのあたりで一番の自然林の豊かな、本当に素晴らしい山なのです。
一般のガイドブックでは、ここから先の尾根伝いのハイキングコースの一部としか書かれていませんが、どうしてどうしてこの山だけで一日いても飽きない、本格的な山歩きが味わえるバリエーションルートがたくさんあることは、あまり知られていません。
私はシーズンごとに、また大きな山行きの前のトレーニングにここに通うことにしています。

 高麗駅の飯能寄りの踏切を渡って直進すると、そこには江戸時代にキリシ
タン禁制のお触れを書いた高札が、そのまま保存されていました。ここから
右折して里山の風景を楽しみながら鹿台橋で入間川を渡ります。
一般ルートはそのまま高麗神社に向かう道から山道に入りますが、その山道
は最近あまりにも整備されて、まるで市内の公園のようになってしまいまし
た。そのため私は専ら入間川沿いの日向の集落からのルートにしています。

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入間川はこの日まだ桜がきれいでしたが、嬉しいことに対岸の崖の梢にカワ
セミがいました。
双眼鏡でしばらく楽しんだあと、名残を惜しみながら山道に入りました。
ここからはチャートの小路になりますが、途中から右折すると深い自然林に包
まれます。
山道はふかふかして柔らかく、しだいに高度をあげてゆくと見晴らしの丘で一
般ルートに合流し、眼下に麓の高麗の里が広がります。
そこから快い岩登りになるところが楽しいのですね。
堅い岩肌の感触を確かめながら、一気に登りきって岩峰の上に出ると、そこか
らの眺めは見事で、巾着田の菜の花畑に、新武蔵丘ゴルフコースが手に取るよ
うに見えました。

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 ここには金毘羅神社が祭られています。一般ルートでは神社の右手から尾
根道を行きますが、私のおすすめは左手から行く自然林の道です。あたり一
帯は一斉に芽吹いた春の香りに満ち溢れていました。山桜にミツバツツジが
鮮やかです。この道はそのまま尾根のハイキングコースに続いていますが、
右上にひと登りすると305mの日和田山頂上に着きます。
登り始めて約1時間あまり、はじめ晴れていた空もすこし雲が出てきまし
た。それでも南の方はるかに新宿の高層ビル群が見えます。
双眼鏡で覗いてみると、何と建設中のスカイツリーもありました。
写真には写りませんでしたが、これは思わぬ収穫です。

 頂上に他の登山者は一人だけ、彼女に双眼鏡を貸してあげたら、わぁす
ごいと歓声をあげました。
こんな素晴らしい山なのに本当に静かで、期待した以上の贅沢な気分を満喫
して帰途につきました。

hiwada6_edited.JPG hiwada7_edited.JPG

下りはいつものチャートの小路を目指します。
ミツバツツジがだんだん多くなって目を楽しませてくれました。
あたりは全く深山の気配で、ここが里山の一角だとはとても思えません。
やがて谷筋のスギ林に下りますが、ここで日和田山のハイライトのチャート
の大岩に着きます。突然現れた30mほどのこの大岩は、もっとも都心に近い
絶好の岩登りのゲレンデとして、いつも多くの愛好者に親しまれているので
す。この日も10人ほどのグループがやっていました。
しかもその半数は若い女性だったのは驚きです。

hiwada8_edited.JPG hiwada9_edited.JPG

こちらも昔のクライマーですから、見ていてつい自分も登っている気分に
なっていますなおこの山は深いわりにごく小さいので、どのルートにいて
も、大きな声をあげれば良く聞こえます。
仮に何かあってもこのグループに声が届くので、だれでも安心して歩ける
でしょう。
しばらく見物したあと、皆さんどうぞ気をつけてと声をかけて、そのまま
先ほどの登り口に戻って帰ってきました。下りはゆっくり歩いたのに40分
くらいでした。

 日和田山は初めに駅から見たように、そのほとんどが広葉樹の自然林
です。とくにこの日に歩いた西側のバリエーションルートは豊かな自然に
満ちています。
ごく小さな山ですが、半日の山歩きとして皆さんもお出かけになってみて
はいかがでしょうか。
「了」

  

高山不動を訪ねる 2010年3月3日  吉澤有介

カテゴリー: 紀行文   by editor5 @ 13:49:01

西武線の小さな山旅シリーズ(1)

梅の香りに誘われて、早春の高山不動にお参りしてきました。
西武秩父線の西吾野からのおなじみのコースですKさんの吾笑楽を過ぎてすぐの線路端に10頭ほどの子連れのサルの群れが遊んでいました。
早速のお出迎えです。北川の橋を渡り標識にそって尾根に入ると、岩まじりのしっとりとした快い山道が続きます。
大体が黒々として眠ったようなスギの人工林ですが、ところどころにコナラやミズナラの広葉樹が混じって、明るい陽がさしています。
もうすぐ新緑の季節がやってきますが、今はまだすっかり葉を落としたままじっと春を待っているのです。

takayama1.JPG 004.jpg

 やがて萩の平の茶屋に着きましたが、人影は全くありません。
そのまま進んで高山不動に着きました3年ほど前にK-BETSの皆さんをご案内しましたし、その後も毎年数回は訪れているのですが、今年は出遅れたのでこれが初詣でになりました。隠れた名刹で、創建は白雉5年といいますから7世紀の大化の改新の直後ということになります。
ただ現在のお堂は江戸時代末期の火災のあとの再建だそうですが、当時の名工の作とあって内部の木組みは豪快そのものです。
takayama31.JPG takayama4.JPG

 だれもいない境内を一回りして、その上のグリーンラインを越え、広葉樹の続く心地良い小ピークの丸山に出ました。
ここまで来るとだいたい標高700mになります。
陽だまりを期待した予報が外れて、雲は厚く空気はひんやりとしてここはまだ真冬の姿でした。この日は所用で朝のスタートが遅かったので、もう14時をまわっています。
ここからはあと15分ほどで奥の院の関八州見晴台になるのですが、薄墨色の眺望も変わらないので、ムリせずにここから引き返すことにしました。
帰りのコースは静かな尾根道を戻って、密植されたまま放置されたスギ林に続くパノラマコースを下ります。始めはやや急坂ですが、やがて開けた林道に出ました。

takayama5.JPGtakayama6.JPG 

 ちいさなベンチが置いてあり、絶好の休み場になっています。
ここの山主のKさんが自前で開削した作業道なのです。広い谷合いをうまく利用した3m幅のゆったりした道で、パノラマコースの名のとおりその眺めはすばらしく、正面はるかに子の権現の峰々が望めました。
周辺はスギを伐採してからかなりたっているので、さまざまな若木が競い合い広葉樹に戻りかけている様子が良くわかりますし、ここばかりはヤマガラなどの小鳥たちの囀りもにぎやかです。昨年の秋に来た時には、ここでかわいいリスに出会いました。
山主さんの植えた栗の木がお目当てだったのでしょう。
ここは今も作業道として使われていますが、山主さんが遊歩道として一般の登山者に開放しています。
普通のガイドブックには載っていませんが、行きどまりのベンチまでのコースなら四季折々に楽しめて、これこそ高齢者向けの理想的な自然歩道といってよいでしょう。
もし奥武蔵の遊歩道百選というものがあれば、真っ先に推薦したいところです。

 takayama7.JPGtakayama8.JPG 

 足取りも軽く下りきると北川の流れに出て、そこがKさんのお休み処で、数年来K-BETSの皆さんももうすっかりお馴染みの茶店です。
いつもはご夫妻で出迎えて下さるのですが、この日はお二人ともお出かけのようでした。またあらためてお訪ねすることにしましょう。あたりには満開の梅の香りが漂っています。まさに日本の里山の原景を見る思いがしました。 
穏やかな早春の山歩きでしたが、この日はとうとう一人の登山者にも出会いませんでした。

              

  

2010/4/13 火曜日

藻には夢がある  廣谷 精

カテゴリー: K-BETSの活動報告   by editor5 @ 23:04:00

今アメリカでは藻の研究が盛んである。
テキサス大学、テネッシー大学等で学んだ者等がベンチャーを作りそれ
を資産家、大会社がサポートしている。
このビジネスに約30社が挑戦しており、2014年にはディーゼルのコスト
25円l、生産量600万klに達成目標を設定している。
藻に注目が集まるにはその成長性が高いことと炭酸ガスと水、光を利用
してハイドロカーボン(油)を生産できる可能性があるからである。

  日本でも数は少ないが藻の培養を研究し油の獲得と炭酸ガス削減を
目指して挑戦している企業・大学・ベンチャーがある。

新聞情報によると沖縄電力・ユーグレナ(ベンチャー)はユーグレナ
Euglenophyceae;通称ミドリムシ)を培養して電力会社の炭酸ガス減
らすことを試みている。
(株)デンソー・慶応大学先端生命科学研究所・(株)海洋バイオテクノ
ロジーは藻(Pseudochoricystis ellipsordea)の培養を研究し、油の生
産効率を上げることを試み生産まで計画している。
電力中央研究所エネルギー技術研究所は「アオコ」から油を取る研究を
実施している。

  筑波大学生命環境科学研究科の渡邉信教授は、自分が実施していた
藻の研究と、詳しいエンジニアリングデータ、それに基づく計算結果を
Bio Fuels World 2009で報告した。
それによると種々の植物での比較では、油の場合でトウモロコシ0.2/
ha,
大豆0.5t/ha, アブラヤシ6.0t/ha であるのに対して藻の場合は47-
140t/ha
あり土地利用効率がよい。
その中で淡水に生える藻であるBotryococcus brauniiでは油成分である
炭化水素を乾燥重量の20-75%含む事が分かってきた。

  今日本には不作地、耕作放棄地が30haあると推定されている。
そしてこの30haで本システムが投入されれば、3540t-oil/年が取れ
る計算になる。容量では約4400klになる。
平成21年に石油の輸入量は21200klであり、もし藻の培養が出来れば
20%の石油の調達ができることになる。

   今日本政府は温暖化を止めるために炭酸ガス発生を25%(1990年度
に対して)減少すると公約した。
既存の経済界では生産活動が活発になれば炭酸ガスが多く発生するが、
藻の場合は培養スタートすると炭酸ガスが減少する。
培養の副原料、ユーティリティー等から炭酸ガスが発生するが、それを
差し引いても30haの場合では約7800t-CO2 /年の炭酸ガスが吸収消費
されることになる。
2007年ではCO2 発生は世界で289億トンであり、日本では11.5億トン
4%)である。
炭酸ガスの2007年の発生の7%を減少することになり、政府の目標の25
減少の3割を藻(Botryococcus)の培養で達成できることになる。
しかしこの技術を実現するためにはたくさんの克服するべき課題がある。
各プロジェクトは低コストで藻を栽培するという主課題に向かけ努力し、
健闘中である。目標値が早く達成できるよう応援したい。