地球外生命  大島泰郎   講談社現代新書

生命とはなにか ー 次の定義である
・エネルギー転換を行いそれで増殖する
・その際環境中の元素の移動を伴う
・水のある所に存在する
・炭素の化合物でできた(有機)機械である
・DNAを遺伝子とする

海と生命
地球生命は大半の時間を海中で過ごしてきた。
陸上に上ったのは未だ
10%の時間だけ。

生命の4大元素は:H,O,N,Cで95%を占める。
それに続く元素は、S,P,Ca,Na,Cl,K,Mg
海水中にはP成分多くないが生命には多く含まれ重要な働きを持つ。

生命における水の重要性・・・・・・・・水が無いと生命は存在しない
分子量18 
分子量が大きくなると気体、液体、固体と物質の状態が変わるが一般にこの量
だと気体が多い(例:メタン、アンモニア、CO、CO)。

水が液体で存在するのは水素結合であるため。
電気的にマイナスになり易い原子は水素を共有しようとする傾向がある。
水はHOを単位にした網目のような構造となっていてあたかも巨大な分子量
の分子であるかのようにふるまう。

水は次のような特異性質を持っていて生命には欠かせない要素になっている。
・比熱が大きい、大きな潜熱がある → 簡単には温度や状態が変わらない。
・安定な環境を提供 → 外界の温度が変化しても細胞内の温度変わらず。
・いろいろなものを溶かす → ものを運ぶのに都合が良い。

生命の限界
温泉や堆肥(90℃位か)中でも生きている細菌がある(高熱菌)。
90
℃以上は超高熱菌というが100℃を超えて生きているのもある。
地球上どこにでも生命が生きているが乾燥だけには弱い。
相対湿度90%を割るとだめ。
地下の岩盤の中(1000mの下部)でも生きていた。

生命内部での元素の働き
(1)酸素:高度な脳活動を支える。活性酸素はガンの元。
(2)炭素:4本の化学結合の手を持ちC同志が結合しひも状につながって
     いく。
多彩な化合物を作り出す。
(3)窒素:量は一番少ない。アミノ基などプラスに荷電するベース。
(4)燐:働きの第一はエネルギーの運搬と貯蔵。
     エネルギーは燐酸エステルの中に蓄えられる。運搬物質はATP。

米国デスバレー砂漠岩塩の中で3万歳の微生物を発見
この古細胞は掘り出された岩塩の中に閉じ込められた塩水滴の中で見つかった。
発見したニューヨーク州立大チームはこのような長生き生物の秘密を探ることが
惑星や地球深部の生命探しの鍵になると言っている。(この項1月の新聞より)

      記  福島 巖

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