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世界のバイオマス最新情報

Sano Report -世界のバイオマス情報-

2008/5/30 金曜日

初のセルローズエタノール工場 稼動へ

カテゴリー: SanoReport   by k-bets editor1 @ 10:48:40

”世界のバイオマス関連セレクション” 初のセルローズエタノール工場 稼動へ
Cellulosic Ethanol Plant Opens
MIT Technology Review May 28, 2008

http://www.technologyreview.com/printer_friendly_article.aspx?id=20828&channel=energy&section=

Verenium社のアメリカ最初のセルローズエタノール工場が、今週稼動に入る。年間生産量140万ガロンのデモ用工場で、原料はサトウキビ廃棄物 (バガス) である。生産ラインは連続生産用だが、このラインを使って同社が開発した各種技術を工業規模で確認する。Vereniumはガソリンと他のエタノールに競合できる$2/gallonで売れるコストの目処をつけたい考えである。同社は来年年産2千万ないし3千万ガロンの本格ラインを建設することを予定している。現在のところ、食料用の穀物以外を原料にしたエタノールの生産は、実験規模ないしパイロットプラントに限られている。したがって本格生産になったときの生産コストはまだ確認されていない。今回のデモ工場を始め、現在進行あるいは計画されているセルローズエタノール工場の稼動は、この産業の大きな転換点となる。発酵用の微生物と酵素の開発がこれからの焦点で、そのほかのブレークスルーはサトウキビエタノールにはあまり必要ない。ここまでに膨大な量の科学的、技術的資産が蓄積されてきた。残る仕事はこれを工業スケールに展開することである。

  

アメリカで予測される気候変動の影響

カテゴリー: SanoReport   by k-bets editor1 @ 10:44:18

”世界のバイオマス関連セレクション” アメリカで予測される気候変動の影響
New Climate Report Foresees Big Changes
New York Times May 28, 2008

http://www.nytimes.com/2008/05/28/science/earth/28climate.html?ref=science

大気中の二酸化炭素濃度が高くなって、気候パターンにも植物の生育にも変化を生じている。昨日発表された政府発行の新しい報告書 (The Effects of Climate Change on Agriculture, Land Resources, Water Resources and Biodiversity in the United States, 203ページ)では、今後水の供給、農林業環境、生態系などに、さらに大きな変動を生ずることが予測されている。変動はプラス面、マイナス面両方で各地域異なった形で起こる。2040年から2060年の期間には、降雨への依存量が特に西部で1901年から1970年の平均より20%減ることが予想され、急速に発展している南西部ではさらに少なくなると見られる。これとは対照的に、中西部から東部にかけては水量が増加する。クリントン、ブッシュ両政権下で政府の報告書の作成に関係してきた、WWF副総裁のRichard Mossは、今回の調査によって気候変動問題がこれまで以上に深刻になり、かつ変動が早まっていることより、排出削減対策とともに予想される変化への対策が従来以上に重要になったと警告している。

  

微細藻類を使った二酸化炭素除去システム

カテゴリー: SanoReport   by k-bets editor1 @ 10:40:52

”世界のバイオマス関連セレクション” 微細藻類を使った二酸化炭素除去システム
New System Which Eliminates Carbon Dioxide Emissions Through Microalgae Under Development
ScienceDaily May 27, 2008

http://www.sciencedaily.com/releases/2008/05/080526165116.htm

スペインのアルメリア大学で、微細藻類の光合成活動を利用した二酸化炭素除去システムを開発している。紙の上で説明すれば原理は簡単である。汚染ガスを水槽に導入し、これを微細な藻が培養されているバイオリアクタ通すと、光合成によって二酸化炭素が植物質と酸素に変換される。この植物質はそのまま肥料として再利用できる。
CENIT CO2プロジェクトと呼ばれるこの開発は、産業省の指導で電力会社Endesaが推進しているものである。現在はLas Palmerillasが銀行の支援を受けて建設したパイロットプラントで、二酸化炭素除去の効果を確かめている段階である。1年以内には工業レベルの操業ができる見通しで、次の段階でEndesaの発電所で実用実験に入る。

  

G8環境相温室効果ガス排出削減に合意

カテゴリー: SanoReport   by k-bets editor1 @ 10:35:17

”世界のバイオマス関連セレクション” G8環境相温室効果ガス排出削減に合意
G8 ministers endorse greenhouse gas cuts
San Francisco Examiner May 26, 2008

http://www.examiner.com/printa-1409203~G8_ministers_endorse_greenhouse_gas_cuts.html

世界先進国の環境相は26日、2050年までに温室効果ガスの排出を半分にする「強い政治意志」を誓約し、先進国が地球温暖化対策の前線に立つべきことを明らかにした。しかし声明には、2050年までの確約と2020年の中期目標について明記することを避けた。7月に開かれる洞爺湖サミットの前哨と位置づけられた会合の共同コミューニケでは、豊かな国は貧しい国に対して地球温暖化対策のための資金的、技術的な支援を行うことは明記した。記者会見ではアメリカとドイツの見解の相違が際立っていた。Machnig環境相はドイツの2020年までに40%削減の目標を引き合いに、Fulton次官補に向かって繰り返し厳しく向き直っていた。Fulton次官補は途上国が削減に努力すべきというアメリカの主張と、世界規模で気候変動に立ち向かうための膨大な研究投資を続けているという主張を繰り返し、「アメリカは座して何もしていないのではない」ことを強調した。

  

世界が注目するEUの排出権取引制度

カテゴリー: SanoReport   by k-bets editor1 @ 10:30:10

”世界のバイオマス関連セレクション” 世界が注目するEUの排出権取引制度
World Watches EU’s Carbon Trading Scheme
BusinessWeek May 23, 2008

http://www.businessweek.com/print/globalbiz/content/may2008/gb20080523_008287.htm

破滅的な気候変動を避けるためには、温室効果ガス、特に二酸化炭素の排出削減が最優先の選択である。そしてEUの対策の柱は、排出権取引制度 (emission trading scheme, ETS) である。その規模の大きさは世界に例を見ない。
しかし2005年に発足したこの制度は、排出許可証をあまりに大盤振る舞いしたために、最大の汚染源のひとつエネルギー産業に思わぬ利益をもたらし、これがいま非難の的になっている。エネルギー取引のアナリストの計算では、12億ユーロの利益が転がり込んだという。認可の割り当てが多すぎたため、2007年までは値段はほぼゼロになり、コンサルタントPoint Carbonの推定によると、去年の排出量は1.1%増えた。ヨーロッパ委員会がETSを効果あらしめるための中心的な提案は、産業界からの激しい批判の的でもある。多くの企業が国際競争力を失うことに危惧を持っており、特にアルミ、鉄鋼、化学産業には深刻な問題である。ただこれが企業の海外進出を誘い、「炭酸ガス流出」という結果になると、世界全体で見れば排出量には何の変化ももたらさない。「炭酸ガス流出」対策はまだ決まっていない。ヨーロッパ議会が委員会の提案を検討中である。議会の環境委員会は10月にETSの改定について採決を行い、12月には議員全員出席の会議で最終投票が行われる。当然の展開として、産業と環境両側からのプロのロビーストの動きが活発になった。EUの排出権取引制度の争いはまだまだ続く。

  

2008/5/27 火曜日

原料の熱処理でバイオ燃料を強力化

カテゴリー: SanoReport   by k-bets editor1 @ 9:59:14

”世界のバイオマス関連セレクション” 原料の熱処理でバイオ燃料を強力化
Biofuels: Process Used To Roast Coffee Beans May Give Biomass A Power Boost
ScienceDaily May 21, 2008

http://www.sciencedaily.com/releases/2008/05/080521102826.htm

コーヒー豆の焙煎技術が、バイオ燃料の強度を20%増強することがイギリスで確認された。リーズ大学チームが、コーヒーを焙煎するように、低温で熱処理 (torrefaction) された原料を使ったバイオ燃料の燃焼性を調査した。torrefactionをすると処理しない場合に比べて、貯蔵、運送、粉砕が容易になるので、処理するケースが増えている。この研究は、イギリスがEUの二酸化炭素排出削減目標を達成することと、再生可能エネルギーの利用を普及させるために、研究の資金的支援を目的に設立したEngineering and Physical Sciences Research Councilの事業のひとつ、Supergen Bioenergy Consortiumの資金で行われた。

  

森林廃棄物の利用が地中の二酸化炭素を少なくする

カテゴリー: SanoReport   by k-bets editor1 @ 9:56:35

”世界のバイオマス関連セレクション” 森林廃棄物の利用が地中の二酸化炭素を少なくする
Using Forest Residues Reduces Soil Carbon Stock
ScienceDaily May 21, 2008

http://www.sciencedaily.com/releases/2008/05/080520211441.htm

地中に貯蔵されている二酸化炭素が、森林管理と気候変動にどう関連しているかをたしかめるうえで、信頼性の高いデータが必要となり、気候協定でもこれを重視するようになってきた。しかし地下の空間的な状態は千差万別であり貯蔵量もゆっくり変化するため、正確な状況と経時変化を直接に把握することは困難である。これを把握するためのモデルが、フィンランドで開発された YASSO である。このモデルはこれまでに、大規模なバイオマス利用による森林カーボンバランスへの影響、地中二酸化炭素の減少による森林廃棄物を使ったバイオ燃料生産で排出したネット二酸化炭素への影響、フィンランド全体の森林の二酸化炭素バランスの推定に利用された。
その結果、落葉落枝と気候条件が分解にどう影響しているかがわかってきた。ほかのモデルや情報と組み合わせれば、いろいろな条件下の地中二酸化炭素の変動が把握できるようになる。

  

燃料電池: 新材料で出力50%改善

カテゴリー: SanoReport   by k-bets editor1 @ 9:52:59

”世界のバイオマス関連セレクション” 燃料電池: 新材料で出力50%改善
Fuels Cells: New Material Increases Power Output By More Than 50 Percent
ScienceDaily May19, 2008

http://www.sciencedaily.com/releases/2008/05/080515171023.htm

MITの研究チームが燃料電池の出力を50%改善する技術を開発した。リーダーのPaula T. Hammondの説明では、目標は特性がよくコストも安いメンブレン材料の開発である。同じ材料はバッテリーなどほかの電気化学システムにも利用できそうである。報告はAdvanced Materialsに掲載される。この開発は去年まではMITとデュポンの提携で、現在は国立科学財団の資金で続けられている。またこの技術を基点とした太陽電池の研究も、MIT Energy Initiativeの資金を得て発足した。

  

バイオ燃料: 新たな傾向とリスク

カテゴリー: SanoReport   by k-bets editor1 @ 8:57:59

”世界のバイオマス関連セレクション”バイオ燃料: 新たな傾向とリスク
New Trend in Boifuels Has New Risks
New York Times May 21, 2008

http://www.nytimes.com/2008/05/21/science/earth/21biofuels.html?_r=1&oref=slogin&ref=science&pagewanted=print

この1年、トウモロコシやヤシなどのバイオ燃料への転用が食料品値上がりの一因になり、投資家と政治家が次世代グリーン燃料の推進に矛先を転じた。アシや草を使えば、食料には影響ないというわけである。しかしそれに対しても、今度は生物学者や植物学者から、それに連なる新たな問題が警告されている。これらの候補植物は、雑草のように栽培地以外にも進入して、新たな経済的、環境的問題を惹起するというのである。今週ボン開かれた国連主催の会議で、Global Invasive Species Program、Nature Conservancy、International Union for Conservation of Natureなどを代表する専門家たちが、進入性の植物に関する報告を行った。そのなかでバイオ燃料原料として提案されている植物には、進入性の強い外来種が含まれていることを指摘し、これらを新しい土地で栽培しようとするなら、事前に充分な調査が必要なことをつけ加えた。ところが推進側は、一部の雑草を除く候補植物には進入性はないと指摘し、反対論には誇張が多いと反論する。

”世界のバイオマス関連セレクション”バイオ燃料に新たなリスク?
More unintended risks from Biofuels
New York Times  May 23, 2008

http://dotearth.blogs.nytimes.com/2008/05/21/more-unintended-risks-from-biofuels/

世界的な食料品の値上がりと、それがもたらした貧しい人たちへの桁外れな災難に、バイオ燃料の責任論が急浮上した。擁護派は燃料の値上がりに比べたらわずかなものであること、業界の動向は穀物の利用はやめてセルローズ原料に転換していることを強調している。
しかしElizabeth Rosenthalの報告 (前掲) によれば、専門家たちはジャイアントリードやヤトロファなど、多くの次世代バイオ燃料の候補植物には、先住種の繁殖地を奪うなど、好ましくない影響があることを指摘している。

  

2008/5/23 金曜日

化石燃料からバイオ燃料への乗り換えが飢餓を招き、農業を変えた

カテゴリー: SanoReport   by k-bets editor1 @ 12:14:17

”世界のバイオマス関連セレクション”低コスト二酸化炭素フィルタ プロセス
Simple, Low-cost Carbon Filter Removes 90 Percent Of Carbon Dioxide From Smokestack Gases
ScienceDaily May 20, 2008

http://www.sciencedaily.com/images/2008/05/080519092205-large.jpg

ワイオミング大学Soft Materials LaboratoryのMaciej Radoszらが、石炭発電所の煙突から90%の二酸化炭素を排除できる、低コストのフィルタCarbon Filter Processを開発した。取り付けが簡単でコストが安いことが特徴である。

”世界のバイオマス関連セレクション”煙道取付け用二酸化炭素回収装置
Flue-Gas Carbon Capture on Carbonaceous Sorbents: Toward a Low-Cost Multifunctional Carbon Filter for “Green” Energy Producers
ACS publications April 29, 2008

http://pubs.acs.org/cgi-bin/abstract.cgi/iecred/2008/47/i10/abs/ie0707974.html

低圧Carbon Filter Process (patent pending) は、煙突の煙道から二酸化炭素を除去する方法である。フィルタは活性炭、木炭などの低コストの炭素質吸着剤を充填してあり、二酸化炭素とは強い親和性があるが、窒素とは親和性がない。このためCO2/N2の選択性が高く、低圧で特に著しい。Carbon Filter Processは煙道のCO2ガスを90%以上の純度で回収でき、しかもコストはアミン吸着法にくらべ何分の1かしかかからない。高価な材料もガスの圧縮や冷却も必要なく、在来の設備に対する設置コストもあまりかからない。